知育のきっかけになる!家族と楽しく回り将棋



将棋は知育?

将棋には、本格的な将棋だけではなく、子どもから大人まで楽しめる簡単なものもあります。たとえば、盤上に積んだ駒を音を立てずに取っていく「山崩し」。駒をはじいて落とし合う「歩落とし」や、相手の駒を挟めば取れる「はさみ将棋」などなど。これらは、真剣勝負からは少し距離を置いた将棋版レクレーションとも言えるものです。

日本人の遊び心が生みだした文化の一つなのですね。このようなお楽しみ将棋に興味を持ち、そこから本格将棋へと進んでいく子ども達も少なくありません。つまり将棋を題材にした「知育」のきっかけとなるものでもあるのです。

大人気のお楽しみ将棋「回り将棋」

そんな中から、今回は子ども達に大人気の「回り将棋」を紹介します。「回り将棋」は将棋盤を使用した一種の「すごろく」です。地方によって、その呼び名も「ふまわり」や「すごろく将棋」「出世将棋」といろいろですし、ルールもそれぞれです。だから、今から紹介する以下のルールは、その一つにすぎません。

でも、ガイドが開いている子ども将棋教室「将星会」で、子ども達といっしょに工夫し、創り上げたものです。題して将星会式「回り将棋」。ご家族、仲間、友達で、ぜひお試し下さい。

 

将星会式「回り将棋」の遊び方

それでは早速、そのルールを説明しましょう。慣れるまでは、下記を印刷してプレイしてくださいね。さあ、楽しい「回り将棋」の始まりです。

始め方

回り将棋のスタート

回り将棋のスタート

プレイヤーは2~4人。用意するものは盤と駒だけです。各人が「歩」を1枚取り、盤の隅(すみ)に置いて始めます。自分の「歩」を置いたマスが自分の陣地(じんち)です。なお2人でやる場合は対角線に1個ずつ置きます。

駒は時計の向きと反対に進みますので、その方向を向けます。画像は4人で行う場合のスタート場面です。普通のスゴロクはスタート地点が1つですが、「回り将棋」はプレイヤーの数だけスタートがあるのです。 

サイコロ駒について

表の数だけ進めます

表の数だけ進めます

「進み」
サイコロの代わりに「金」4枚を使います。この4枚を「サイコロ駒」と呼びます。サイコロ駒を両手で包み込むように持ちます。しっかり振って、盤の上に振り落とします。もちろん、場合によっては机の上や畳の上に振り落とす場合も考えられます。

表の駒の数だけ進みます。進む道は一番外側のマス目だけです。たとえば、右の画像では「3マス」進めます。 ただし以下の場合は特別ルールです。 

サイコロ駒が重なったら戻ります

サイコロ駒が重なったら戻ります

「戻り」
サイコロ駒が一つでも重なった場合、表の数だけ戻らねばいけません。例えば右の画像では「2マス」戻ります。ただし、戻る場合は最高でも隅までとします。



 

裏ばかりだと20マス進む

裏ばかりだと20マス進む


「うら駒20」
サイコロ駒が全部裏だった場合は「20マス」進めます。この場合も、どれかの駒が重なれば戻らなければなりません。



 

駒が立てば、ぐんと進めます

駒が立てば、ぐんと進めます

「立ち駒」
サイコロ駒が立った場合についてです。横向きに立ったら「5マス」, 縦向きに立ったら「10マス」進めます。画像の場合は「10」+「2」=「12マス」進めます。



 

逆立ちすると100マス

逆立ちすると100マス

「逆立ち100」
めったにないことですが、逆さに立ったら「100マス」進めます。画像は「100」+「2」=「102マス」進めます。ちなみに、ガイドは54才ですが、逆立ち100を今までに1度しか見たことがありません。



 

裏の駒がなければボーナス

裏の駒がなければボーナス

 

「裏なし」
全く裏の駒がなかった場合のルールです。この場合は、もう一度振ることができるのです。たとえば、画像の場合は裏の駒がありません。ですから、「10」+「5」+「2」=「17マス」進んで、もう一度、振ることができるのです。再度振って、さらに裏の駒がなかった場合は、連続して振ることができます。つまり何度でも繰り返し適用するルールなのです。



 

「落ち駒」

テーブルの上から振り駒が落ちた場合は、1つも進めませんし、戻りもしません。これを「落ち駒」と呼びます。将星会ではテーブルの上としていますが、盤の上としても良いと思います。もちろん、最初から床や畳の上に振る場合は、このルールは適用されません。

進み駒について

進めていく駒を「進み駒」と呼びます。進み方にもいろんなケースがあります。それについて説明していきましょう。

「出世」

「進み駒」が一周して自分の陣地に戻ってくれば「出世」できます。

「歩」→「香」→「桂」→「銀」と格が上がります。これを出世と呼びます。そして、誰かの「銀」が一周したら上がりで終了です。その時点での出世によって順位が決まります。同じ格の場合は、進んでいる数で順位が決まります。

寝かしの例-1

寝かしの例-1


「寝かし」と「起こし」

自分より格下の駒を抜いた場合、その駒をひっくり返し、一列内側におきます。これを「寝かし(ねかし)」と言います。

右の画像を見てください。今、「香」の人がサイコロ駒で「3」を出しました。「3マス」進むと格下の「歩」を追い越すことができます。



 

寝かしの例-2

寝かしの例-2

この場合、「香」は追い越した「歩」を寝かすことができるのです。画像を見てください。コースの内側にひっくり返って寝ているでしょ。 そして、寝かされた駒は、誰かがまた追い越してくれるまで寝たまま、つまり、お休みです。 誰かに追い越されてレースに復帰できることを「起こし」と呼びます。

*格下の駒がどこかの隅にある場合は寝かすことができません。隅は安全地帯なのです。

*プレイヤーが2人の場合の「寝かし」は1回休みとなります。1回休めば自動的に「起こし」となり、レースに復帰です。



 

2あがりの例-1

2あがりの例-1

「2あがり」

進み駒が他の駒と同じマスにとまってしまった場合は、格に関係なく二人とも2マス進めます。これを「2あがり」と呼びます。右の画像<2あがりの例-1>を見てください。「歩」の人が「2」を出しました。「2マス」進むと「香」の人がいます。



 

2あがりの例-2

2あがりの例-2

右の画像<2あがりの例-2>を見てください。同じマスになった場合は駒を重ねます。



 

2あがりの例-3

2あがりの例-3


そして画像のように二人ともさらに「2マス」進めます。もし、進んだマスにまた、他の誰かがいれば、さらに「2マス」進めます。

*「2あがり」して自分の陣地に戻ってくれば、出世もできます。ただし、2あがりで、格下の駒を抜いた場合は、寝かしはありません。

*「2あがり」はあくまで普通に進んだ場合のみの特権です。さがって重なった場合は適用されません。 

飛びの例-1

飛びの例-1

「飛び」

自分の陣地以外の隅に、ふつうに進んで、(さがったり、2あがりではだめです)ちょうど止まったら、次の隅まで飛べます。画像<飛びの例-1>は、「歩」の人がちょうど「1」をだして、隅に進む場面です。この隅は「歩」の陣地ではないとします。

飛びの例-2

飛びの例-2

この場合は、画像<飛びの例-2>のように次の隅まで飛べるのです。

*「飛び」で陣地に戻ってきても出世できます。

 

*「飛び」で格下の駒を飛び越えた場合は「寝かし」はできませんが「起こし」はできます。

いくさの例-1

いくさの例-1

「いくさ」

進み駒が敵の駒と一直線上に並んだ場合のルールです。画像<いくさの例-1>を見てください。今、「香」の人が「2」を出しました。2マス進みますよね。



 

いくさの例-2

いくさの例-2


画像のように「香」と「歩」が一直線上に並びました。
 
この場合、今、進んできた「香」の人が望めば「いくさ」を宣言することができます。望まなければ、しなくてもかまいません。宣言された場合、相手は「いくさ」を拒否することはできません。では「いくさ」について説明します。 

いくさの例-3

いくさの例-3


「いくさ」とは画像のように駒を向き合わせて、相手の位置との間を互いに往復し、先に戻った方の勝ちという特別ルールです。ただし、先手後手がありますので、後手番までやって、後手も戻れば、引き分けです。なお「いくさ」の間は「いくさ」に関係ない人はプレイが休止になります。

「いくさ」に勝てば1ランク出世です。負けたり、引き分けた場合は何も変わりません。先手は、いくさを仕掛けた方、です。

*いくさの場合は、2あがりはありません。戻りもありません。あとはふつうと同じです。

*「銀」が「いくさ」に勝てば、その時点でゴールとなり終了です。 

その他

途中参加
3人で楽しんでいるところに「僕も仲間に入れて」と誰かがやってきたらどうしますか?将星会式「回り将棋」は、そんな場合のルールも考えています。参加者の中で、もっとも格下の駒と同じ駒を、途中参加者の「進み駒」にしてスタートするのです。これで途中参加も可能となりました。

あなた式「回り将棋」のすすめ

「回り将棋」に歓声を上げる子ども達

「回り将棋」に歓声を上げる子ども達

以上、ご紹介したのは、あくまでも将星会式「回り将棋」のやり方です。どうぞ、試してみて、「ここは、こうした方がおもしろいぞ」という部分があれば、改良していってください。

ああでもない、こうでもないとルールを工夫していくことにも、おもしろみがありますよ。そして、ぜひ、「あなた式回り将棋」をガイドに教えてください。今回もお読みいただき、ありがとうございました。今日も、将棋教室の休み時間には子ども達の歓声が上がっています。

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